(ながい)まえおき
関西から福岡に引っ越して8か月。長らく生活してきた兵庫県尼崎市は梅田や三宮方面の東西方向には電車で、山がないので南北方向も自転車移動で十分、自動車だとかえって行きにくいなあと思うところもあるぐらいでしたが、今の自宅・勤務先の周辺は都心から少し離れた場所にあり、基本的に自動車社会。
通勤用に250ccバイクを持っていきましたが、スクーターじゃないので帰りの買い物が高難易度。他にスポーツ用のロードバイクも持っていきましたがこれはとりあえず除外。
あまり自動車に依存した生活はしたくないなあ、と思っていたので、自動車は実家に置いたままにしていましたが、公共交通インフラが今一つ使いにくい点や、帰りが深夜遅くなることが多い点、また今年の梅雨はずっと雨の日がつづいたこともあり、「やっぱり自動車いるなあ」と考え直して、実家に置いたままにしていた日産・キューブを持ってきました。
http://history.nissan.co.jp/CUBE/Z11/0404/index.html
登録から11年経過しているものの、走行距離はそれほど多くなく、まあまあきれいに使ってきました。が、さすがに10年以上経つと世間の技術トレンドも変わるし、経年劣化もそれなりに。夏に車検を迎えたのでとりあえず通しましたが、ディーラー試乗車を見ていると気になるところも多数。
例えば大きいところだと、
- 走行中の音がうるさい
もともと静粛性を重視した機種ではないのですが、最近気になるようになりました。止まっているときはそうでもないのですが、走行中、特に高速道路では会話やラジオが聞きとりにくくちょっとストレスに。風切音や路面からの音が大きいように思います。基本的に一人で移動なので音量を上げればよいのですが、運転中に音楽聞いてるとそちらに気を取られて集中力が落ちるのであまり大きな音は出したくないし、なにより耳が疲れる。走行中でもラジオが小さな音で聞こえるのが理想的。 - (特に長距離で)運転が疲れる
道路上の凹凸を拾いやすいのか揺れが大きいのが気になるようなりました。上の項目と合わせて「長距離は行きたくないなあ」と思っていました。具体的には、「実家と自宅(だいたい600km)のクルマ移動はしたくないなあ」という程度。もっとも以前はいろいろ移動していたので、体力の低下が大きく関わっていることも否定できないところ。ちなみに実家から持ってきたときはフェリーを利用しました。 - 自動ブレーキ機能が実用レベルで普及してきた
10年前にはなかった自動ブレーキ機能が庶民にも手に届く価格で実用化されるようになりました。僕自身があまり運転が上手ではないし、二輪車の通勤から(失礼ながら)運転の荒い地域と感じたので、このあたり安全機能が欲しいなあと思っていました。
10年前の安全装備といえは目立つところならABSとエアバッグぐらいで、そのエアバッグも運転席と助手席エアバッグだけ標準装備で、側方のカーテンエアバッグやサイドエアバッグはオプションでした。今は全部ほぼ標準装備だとか。
1. については、手間をかけて遮音材を敷き詰めたり、窓のゴム素材を新しくしたり、タイヤを変えれば多少は改善されるかも。2. については、ダンパーやサスペンションを整備すればこちらも改善するかもしれませんが、3. に関しては慎重に運転する以外には対策が打ちづらく、せいぜいドライブレコーダを設置するぐらいしかできませんが、あくまで事が起きた後の証拠のためであって、「カメラが置いてある」という心理的な効果を除けば事故を防いでいるわけではないのですよね。
その他、実家の家族が使うかもしれないということ、もし家族が使わない場合でも僕が実家滞在中に移動の脚があると便利(特にホームセンターや山に歩きに行くとき)、という事情もあり、この際なので新車・中古車を問わずに自動車を購入を考えるに至りました。以上ながい前置き終わり。
検討を始める
購入にあたりどのような条件を満たしておくべきかを考えます。
まず優先度の高い条件はだいたいこんな感じ。
- 日産・キューブと同等の収納性
全長全幅ともに短いコンパクトカーですが、名前の通り角型の断面を持っているので想像以上に搭載でき、一人分の引っ越しぐらいの荷物を詰め込むことができました。今回はロードバイク(自転車)の前輪を外せば簡単に積み込みできる、かつ、カメラ機材の積み込みが余裕できることを基準に。ただし可能な限り小さい車を優先で。でかいと周りに迷惑になるし。 - 燃料消費率 15km/L以上
日産キューブのカタログ表記の燃料消費率は10・15モードで17.2km/L。今のカタログに載っているJC08モードは10・15モードと比べると1割ぐらい落ちると聞くので、15km/L程度以上を目途に。必要ならハイオク仕様でも仕方ないけど、なるべくレギュラーガソリン仕様のもので経済性を優先。郊外である点や渋滞する時間を避けていることを考慮してハイブリッドのモデルにはこだわらず。 - 自動ブレーキ機能などの安全機能の搭載
これから先は訓練していても視覚や聴力など身体能力は衰えていくし、とっさの判断の能力も低下していくはず。古い中古車ならともかく、年式の新しいものであれば安全機能はどうしても欲しいところです。実際のところは検知方式の違い等で安全機能の性能も異なるようですが、それでもないよりはまし、ということで。 - 車内が静かで揺れが少ない
上述の通り静粛性についてはラジオが音量が小さくても走行中に聞こえることが理想ですが、試乗中に営業さんと同乗してラジオをつけるのもどうかと思うので、ここは営業さんと会話に困らないことを基準に。揺れは試乗中にできるだけ確認。
要するに、とにかく疲れにくい自動車。 - 10年後でも使用に支障がなくそれなりに満足できる(と予想される)こと
機能上はもちろんですが、内外装の意匠が飽きの来ないものであり、かつ、内装が満足できるものであること。外観も大事ですが、運転しているときは内装しか見ないわけなので、長年満足できるかどうかは内装に大きく依存すると思います。質感を宣伝されることが多いですが、個人的にはそれよりも掃除がしやすいシンプルな方が好み。
ちなみに乗っている日産・キューブはいまのところ実用で支障をきたすところはなく、気になるところはあるものの独特の外観のデザインと内装のシンプルさが優秀だと思っているので、当時の印象を思い出しつつこれを基準に10年後を予想してみることに。
次に優先度中程度の条件はこんな感じ。
- 助手席側からも乗り降り可能
賃貸住宅の駐車場が狭く、運転席側は壁ぎりぎりになってしまうので、今のところは助手席側から乗り降りしています。駐車場は他の場所に変えてもらうよう交渉するとか、周辺の駐車場を借りればよいのでそれほど問題ではないですが、まあでも雨の日や荷物が多いと面倒なので家の玄関のすぐそこにある方が楽。 - 小型自動車または軽自動車
上の項目と同じで駐車場が狭いので。独り身なので大きな車は不要ということのほかに、毎年かかる税金はできるだけ払いたくないので、経済性を追求したいところ。
以下、優先度ほとんどなしの条件。
- MT車
すっかり少数派になってしまいましたし、僕自身は10年以上前の実家のMT車を運転して以来は縁がありません。訓練もかねて次はMT車がいいなあと思いつつも、MT車は上述の自動ブレーキに対応していない車種がほとんどなんですね。それにスクーターではない普通のバイクはMTなので優先度は高くないかと。 - 旧車(というかボロい車)
「あのデザインはよかったなあ」と思い当たる車種がいくつか浮かんできます。職場と自宅の往復程度の距離なら短いしこまめにメンテナンスすればそれほど心配ないかと。いざ動かないときはバイクもあるし。まあ要するにネタ。 - 「なぜそれを選んだのか?」言われそうな車
上の項目とも若干重なりますが、要するに話のネタとしては面白いやつ。もちろんネタ。
以上を条件として考え出しました。もっともこれらすべて満たしていることは全く期待していなくて、とりあえず条件を出しておいて、優先度で重みづけした条件を可能な限り実現できるものはどれか?と考えていきました。
以上を踏まえて、中古車・新車を問わずに現実に車種の選定を検討します。長くなったので次につづく。